東大

【保存版】E判定から10ヶ月で東大現役合格した私がやったことをすべて教える

こんにちは、東大2年生のkoutakakaho(@AMMO09g8t71U84M)です。

突然ですが、みなさんは東大入試というとどんな印象を受けるでしょうか?

日本最難関 

奇問難問が出題される 

成績トップの人しか受からない

多くの人はこのようなイメージを持っているのではないでしょうか?

実をいうと、どれも間違いです

私自身、高校三年生の一学期まではそう思い込んでいました。

そして、E判定の自分には東大は無理だ、と勝手に決めつけていました。

しかし、本気で東大を目指そうと決めてから東大入試に関する正しい知識を調べ、実践することで適切な受験戦略を練ることができました。

しかし、もっと早く知っていれば余裕をもって合格できたのにと何度も後悔しました。

みなさんには私と同じ思いを味わってもらいたくありません。

ですからこの記事では、私が調べて実践したことを含めてE判定から10ヶ月で合格した方法をすべて教えたいと思います!

高校三年春時点での私のスペック

まず、東大受験を決心したときの私のスペックについて説明しておきたいと思います。

私は、兵庫県の私立中高一貫校出身で、文系です。

東大合格者は毎年出る高校だったのですが、私の成績はまったく芳しくありませんでした。

具体的には、数学、英語が苦手。それ以外の教科も平均以下といったところでした。

そんな成績だったので、高校2年生のころに受けた模試では、軒並み東大E判定。到底東大を目指せるような点数ではありませんでした。

ですが、そんな私に転機が訪れます。高校三年生の5月に学年の行事で東大見学会に行ったのです。

ちょうどその時、東大の学祭である五月祭が行われていました。初めての学祭だったので、その規模の大きさに圧倒されました。

東京大学5月祭

その時、ふと「東大に行きたいな」と思ったのです。

結局この見学会をきっかけに真剣に東大を目指すことにしました。

しかし、東大入試に関してほとんど無知だったので必死にネットや学校の友達や先生に聞いて情報を集め始めました。

東大入試の間違った「常識」

そうして情報を集めていくうちに、だんだんと自分の認識が間違っていたことに気づき始めました。

それが、冒頭であげた3つのことでした。

  1. 日本最難関
  2. 奇問難問が出題される
  3. 成績トップのひとしか受からない

この3つの常識が間違っていることを説明していきたいと思います。

日本最難関である?

東大は日本最難関であるといわれています。
確かに、数十年前の受験が今以上に過酷だったころにはそうだったのでしょう。

しかし、現在のデータを見てみると必ずしもそうではないことが見えてきます。

つぎに示すのは、2018年度国公立大学 学部別偏差値ランキングです。

順位 大学名 学部 学科 偏差値
1 東京大学    理学部 三類 71.8
2 京都大学    医学部 71.2
3 大阪大学    医学部 69.7
4 東北大学    医学部 医学科 69.2
4 神戸大学    医学部 医学科 69.2
6 九州大学    医学部 医学科 68.8
6 千葉大学    医学部 医学科 68.8
8 東京大学    文学部 一類 68.7
9 北海道大学   医学部 医学科 68.5
10 大阪市立大学  医学部 医学科 68.3

大学偏差値マップより抜粋)

「なんだ、やっぱり東大がトップじゃないか」

そう思われた方、甘いです。

この表に載っているのは、東大の中でも理系トップの理科3類と文系トップの文科1類。それぞれ定員が100人、400人なので合計しても500人。

東大合格者は毎年3,000人いるので残りの2,500人は偏差値ランキングトップ10にすら入っていないのです!

さらに、次に示すのは先ほどのランキングの続きです。

順位 大学名 学部 学科 偏差値
11 名古屋大学 医学部 68.2
11 筑波大学 医学群 医学類 68.2
11 広島大学 医学部 医学科 68.2
14 東京大学 理学部 一類 67.5
15 東京大学 文学部 二類 67.2
16 東京大学 理学部 二類 66.8
16 一橋大学 経済学部 経済学科 66.8
18 東京大学 文学部 三類 66.5
19 京都大学 総合人間学部 総合人間 66.3
19 北海道大学 獣医学部 共同獣医学課程 66.3

 

勘のいいひとならすでにお分かりかと思います。

このランキングには、医学部が多く載っています。
文科3類はたったの18位です。

つまり、「地方医学部>東大」という公式が成り立つのです!

 

東大は科類によっては必ずしも日本最難関ではない

奇問難問が出題される?

東大入試問題は、難問やまったくわけのわからない奇問が出題されると思っている人が少なくありません。

ですが、それは全くの間違いです

現に、東京大学のアドミッションポリシーには次のように明記されています。

したがって,東京大学の入試問題は,どの問題であれ,高等学校できちんと学び,身につけた力をもってすれば,決してハードルの高いものではありません。期待する学生を選抜するために実施される本学の学部入学試験は,以下の三つの基本方針に支えられています。
第一に,試験問題の内容は,高等学校教育段階において達成を目指すものと軌を一にしています。
第二に,入学後の教養教育に十分に対応できる資質として,文系・理系にとらわれず幅広く学習し,国際的な広い視野と外国語によるコミュニケーション能力を備えていることを重視します。そのため,文科各類の受験者にも理系の基礎知識や能力を求め,理科各類の受験者にも文系の基礎知識や能力を求めるほか,いずれの科類の受験者についても,外国語の基礎的な能力を要求します。
第三に,知識を詰めこむことよりも,持っている知識を関連づけて解を導く能力の高さを重視します。
東京大学は,志望する皆さんが以上のことを念頭に,高等学校までの教育からできるだけ多くのことを,できるだけ深く学ぶよう期待します。

少々長いですが、要約すると「高校の範囲までしか出題しない。英語を重視し、文理両方の知識を求める。丸暗記はダメ」ということですね。

特に重要なのが「高校の範囲までしか出題しない」という点です。

後述するように、受験戦略の一つに「社会二科目で得点を稼ぐ」というものがあります。

早慶などといった私大トップでは高校レベル以上の知識が問われます。ですから、得点をコンスタントに稼ぐことは非常に難しいです。

しかし、東大の社会は教科書を完璧にするだけで受験対策することができます!

もちろんほかの科目も、必ず高校までの知識で解けるように作成されています。

ですから、しっかり対策することが可能なんです。

 

奇問難問よりむしろオーソドックスな問題が出題される

成績トップの人しか受からない?

東大は難しいから、成績トップの人しか受からない。

これもよくある間違いです。

実際のデータを再び見ていきましょう。

次に示すのは、二次試験の配点のグラフです。

教科 センター試験科目 配点 二次試験科目 配点
国語 『国語』 必須 (200) 国語総合、
国語表現、
現代文B、
古典B
必須 120
地理
歴史
「世界史B」、
「日本史B」、
「地理B」
から2科目 (200) 世界史B、
日本史B、
地理B
から2科目 120
公民 『倫理、政治・経済』
数学 『数学I・数学A』 必須 (200) 数学I、
数学II、
数学A、
数学B(数列、ベクトル)
必須 80
『数学II・数学B』、
『簿記・会計』、
『情報関係基礎』
から1科目
(※1)
理科 「物理基礎」(「物理」)、
「化学基礎」(「化学」)、
「生物基礎」(「生物」)、
「地学基礎」(「地学」)
から2科目
(※2)
(100)
外国語 『英語』、
『ドイツ語』、
『フランス語』、
『中国語』、
『韓国語』
から1科目
(※3)
(200) 『英語
(コミュニケーション
英語I、
コミュニケーション英語II、
コミュニケーション英語III)』(※5)、
『ドイツ語』、
『フランス語』、
『中国語』
から1科目 120
合計 5教科8科目
または6教科8科目
110
(900)
(※4)
440

この表からは、国語120点、社会二科目120点、数学80点、英語120点の5教科440点満点であることが分かります。

つぎは合格最低点の推移のグラフと表です。

 

 

年度入試 文一 文二 文三
’18 355 64.5% 351 63.8% 344 62.5%
’17 355 64.5% 349 63.5% 344 62.5%
’16 352 64.0% 349 63.5% 344 62.5%
’15 325 59.1% 322 58.5% 311 56.5%
’14 333 60.5% 332 60.4% 327 59.5%

 

少々表がつづいて恐縮ですが、注目してほしいのは東大入試は550点満点(うち、110点はセンター試験)であることと、文系の合格最低点はここ数年横這い(文科3類は344点)ということです。

 

合格者のセンター試験の平均が100点を少し下回る程度です。

 

なので、合格最低点で合格した人の二次試験の最低点は245点程だと推測できます。これは二次試験全体の55%程度(245/440)の得点率です。

 

さらにいうと2015年度のように最低点が低い年度であれば、二次試験の点数は210点程だと推測できます。

 

つまり、極論をいえば二次試験で半分できれば受かる可能性があるということなんですね!

 

だから、成績トップの人でなくても合格する可能性は十分にあるということができるんですね。

二次試験で5割取れれば合格する可能性がある

E判定から10ヶ月で合格する受験戦略

さっきあげた3つの誤った常識を改めていくにつれて、

「あれ、なんだか、東大いけそうじゃね?」

と思い始めました。

そして、志望先は文科3類に決定。

しかし、やはり天下の東大。二次試験5教科とセンター試験5教科9科目という科目数の多さと二次試験はすべて記述問題という鬼仕様。

東大安田講堂

そのときになって、そもそも受験の基本である基礎が足りていないことがやっとわかってきました。

そして、すべての科目の基礎を固めるには時間があまりにも足りないことに絶望しました。

ですが、そこであきらめては試合終了。

最短で合格ラインまで成績を上げるために、東大入試の特質を踏まえて次の8つの戦略を立てました。

  1. 過去問を徹底的に研究する
  2. 優先順位をつける
  3. インプットとアウトプットをセットに
  4. 模試は点数しか見ず、ひたすら分析
  5. 周りが勉強している環境に身を置く
  6. 他人に記述問題を添削してもらう
  7. 本番を常にシミュレーションする
  8. 休憩・睡眠は必ずとる(生活習慣はくずさない)

この戦略をたてる上で意識したのは、「いかに効率よく暗記科目である社会二科目をやりながら、ほかの科目をやるか」ということでした。

なぜなら、東大二次試験で配点の高いのは、英語、国語、社会二科目の3つで、このうちやらなければ点数が上がらず逆にやれば得点源になる科目は社会二科目しかないからです。

国語はご存知の通り、勉強しても点数が伸びづらい科目ですし、暗記科目の社会を捨てて英語に専念するわけにもいきません。

さて、「社会二科目を重点的に、他はほどほど」で合格できるかシミュレーションするために二次試験の目標点数をたてました。

具体的には次の通りです。

国語 65点
数学 40点
英語 65点
世界史 45点
日本史 40点

計255点

合格ラインである245点を超えることができました!

そこで、この点数を二次試験でとれるような戦略をたてたのです。

(センター試験対策はまた別にお話しします)

では、実際に戦略の中身を見ていきましょう!

過去問を徹底的に研究する

当たり前ですが、すべてを完璧にする時間はありませんでした。

能率をあげるためには、二次試験でよく出される重要な論点を知る必要がありました。

そこで過去問を徹底的に調べたところ、各教科ごとの傾向が浮かび上がってきたのです。

  • 英語:英作文、リスニング、長文読解、選択式問題など大体のパターンが出題される
  • 国語:センター試験によく似ている
  • 数学:微分・積分、図形と方程式、数列、整数、確率・場合の数が頻出
  • 世界史:大記述、小記述、短答
  • 日本史:その場で与えられた資料を基に解答する形式

このリサーチをしたことで、数学や国語の勉強範囲を絞ることができました。

英語も難しい単語が問われることは少ないことが分かったので、頻出単語を覚えることに成功!

このように入試の傾向を調べることで、結果的に効率よく勉強をすすめられるようになりました!

優先順位をつける

つぎに、勉強の優先順位をつけることに取り組みました。

というのも、勉強すれば点数がすぐに上がるところとそうでないところがあるからです。

例えば、世界史の短答式は覚えるだけなので簡単です。反対に、大論述は点数を伸ばすのには時間がかかります。

こういう時には、短答式で問われるような基礎的な知識を身につけることで結果的に全体の点数が上がりました。

優先順位をつけることは、点数をあげることにもつながるんですね!

インプットとアウトプットをセットに

時間がないときには、覚えるだけ、または問題を解くだけになってしまいがちです。(定期テスト前を思い浮かべてもらえればと思います)

しかし、それでは本当に実力がついたとはいえません。

なぜなら、インプットしただけでは上手にアウトプットできないからです。

実際覚えたつもりでも、記述問題になると途端に手がとまってしまうことは多々ありますよね?

ですから、インプットしたことを必ずアウトプットすることで本番対策にもなるのです。

具体的には、何も見ずに覚えたことを紙に書きだしたり友達に説明してみるのがいいと思います。

上手にできなかったら身についていない証拠なのでしっかり復習しましょう!

模試は点数しか見ず、ひたすら分析

模試の判定は、ほとんど意味がありません。

なぜなら、もしE判定だったとしても、志望校を変えないならばもっと頑張る必要があるということしか意味しないからです。

大事なのは点数です。

自分の今の実力と目標点を比べ、どうやったら目標に到達できるかしっかり分析しましょう。

模試の結果で一喜一憂するほど無駄なことはないです。

周りが勉強している環境に身を置く

自分の意志というのはなかなか弱いもの。

一人で勉強していると、誘惑が多いです。

そこで、周りが勉強している環境に自分を置いてみましょう。

ほかの人の目が気になって、勉強しなくてはならない! という気持ちになるはずです。

私は、高校の自習室に残って勉強しました。

他人に記述問題を添削してもらう

東大二次試験はすべて記述問題です。

したがって、いかに問題を多く解き、間違いを直し修正するというサイクルを回せるかが重要です。

しかし、自分の解答を自分で採点すると先入観がはいってしまい、正しく採点できないことが多いです。

そこで添削は、学校や塾の先生に頼んだり、友達同士で行うのがよいでしょう。

私は、学校の先生に添削してもらいました。

そのおかげで日本史の解答のコツがつかめるようになりました!

本番を常にシミュレーションする

本番は一回しかないので、その一回でいかに力を出し切ることができるかが大切です。

そのためには、常日頃のシミュレーションが効果的です。

インプットとアウトプットをセットにするということにもつながるのですが、問題を解くときには本番の様子を頭に思い浮かべましょう。

そのとき、自分はこの問題を解ける自信があるでしょうか?

このようにイメージトレーニングをすることでいざ本番となった時に力を発揮しやすくなります!

休憩と睡眠は必ずとる

適度な休憩と睡眠は必ずとりましょう。

これを怠ると、最悪うつ病やインフルエンザの疾患にかかる可能性が高くなります。

また、乱れた生活をしていると勉強の能率が下がりがちです。

意識的に休憩と睡眠はとるようにしましょう。

受験戦略を実践した結果

わたしは、うえで挙げた8つの戦略を常に意識しながら勉強をつづけました。

始めのうちは成果が出ず苦しかったですが、徐々に成績が伸びていき秋の河合東大OPではB判定をとることができました。

その調子でセンター試験は9割近くとることができました。

本番も、何度もシミュレーションしていたので落ち着いて問題に取り組むことができました。

その結果、無事東京大学文科3類に合格することができました!

まとめ

東大はどうせ無理なんでしょ、と考えていた方、いかがでしたでしょうか?

意外に自分にもいけそうな気がしてきたのではないでしょうか?

それは、今まで東大受験に関する正しい知識を知らなかったからです。

知識を知ることであなたは人より一歩先に進むことができました。

今がチャンスです。

ぜひ東大を志望校にしてみませんか?

努力はあなたを裏切らないはずです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!